2つのChromeを共存させる方法(Google Chrome SxS)

複数のバージョンのGoogle Chromeを同時に動かす方法 - 0xFFでは、かなり強引にスタンドアローンなChromeを作る方法を紹介しましたが、最近(Issue 35574 -
chromium -

Add side by side distribution -
An open-source browser project to help move the web forward. - Google Project Hosting
)正式に2つのバージョンを同時に動かす実装が導入されたので、それを紹介します。
まず、今のところ共存できるのは2つまで、片方はdev版相当canary版*1という制限付きです。その点はご了承を。
Google Chrome - Get a fast new browser. For PC, Mac, and Linuxで専用のインストーラーが公開されていました。こちらで一発でインストールできるようです。以下は古い方法です。

  1. 最新のインストーラーを用意
    1. Chrome Releaseshttp://omahaproxy.appspot.com/あたりで最新のdev版のバージョンをチェック
    2. 5.0.396.0をインストールしたい場合、http://dl.google.com/chrome/install/396.0/chrome_installer.exe からダウンロードできます。
    3. このようにバージョン番号の後半2つをhttp://dl.google.com/chrome/install/xxx.xx/chrome_installer.exe のxxx.xxの部分に当てはめればそのバージョンがダウンロードできます。実はバージョン番号は後半2つだけでユニークになるようになっています。
  2. chrome_installer.exeに --chrome-sxs をつけて実行
    1. Windowsだとショートカット作ってプロパティ弄るのが楽かな?

基本はこれだけ。この方法でインストールしたChromeはちゃんと自動アップデートの対象となります。ただ、今のところdev版固定でアップデートされるので注意。
なお、インストールされる場所、プロファイルの場所は次の通り(Windows7の場合)です。

# 本体の場所
%UserProfile%\AppData\Local\Google\Chrome SxS\Application
# 個人データ
%UserProfile%\AppData\Local\Google\Chrome SxS\User Data

バージョンの表記はこんな感じに。
f:id:os0x:20100513210513p:image
見ての通り、このページは about:version (もしくはabout:だけでも可) というアドレスで表示されるページで、Chrome本体のバージョンだけでなくWebKit、V8のバージョンやUser Agentに起動時のパスにオプションも確認できるようになっています。

なお、SxSがdev版相当になるので、既にdev版をインストールされている方は重複してしまいます。その場合、一端dev版のChromeをアンインストールして(もちろん個人データを削除しないように)、改めてstable版beta版をインストールする必要があります。
Chrome5のリリースが迫ってきて他にも色々あったりしますが、長くなるのでまた改めて近いうちに。

*1:Chromiumにより近いナイトリービルド相当